お酒で肝臓が悪くなるのはなぜ?
2023.02.27 (水)
「お酒」で"肝臓が悪くなる"のはなぜ?-お酒(アルコール)と肝臓の関係を分かりやすく解説!-
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肝臓ってどんな臓器?
「肝臓」は右上腹部にある大きな臓器で、成人では約1500gほどもあります。
そして、肝鎌状間膜というヒダによって、右側(右葉)と左側(左葉)に分けられます。
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たくさん働きがあり「体内の大化学工場」のような存在といえます。
具体的には、栄養素の代謝・胆汁の生成・解毒・アルコールの分解・ホルモンの不活性化などをしています。
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お酒で肝臓が悪くなるのはなぜ?
アルコール(お酒)は、まず肝臓の「ADH」によって「アセトアルデヒド」に分解されます。
そしてアセトアルデヒドは、「ALDH」によって「酢酸」に分解され、その後「水と二酸化炭素」に分解されます。
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そのなかでお酒をたくさん飲み続けていると、アルコールの分解が追いつかなくなります。
すると、有毒物質である「アセトアルデヒド」が蓄積して、肝臓の細胞が障害されます。
ちなみに…
お酒を飲んで顔が赤くなりやすい人やお酒が弱い方はアルコールの分解酵素(主にADH・ALDH)が欠損していたり、活性が弱い可能性があります.
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お酒で肝臓が悪くなるとどうなる?
進行の仕方には個人差がありますが、アルコール性脂肪肝とアルコール性肝炎を繰り返して「肝硬変」に進行することがあります。
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肝硬変でも、初期(代償期)では無症状なことが多いです。
しかし、進行する(非代償期)と黄疸・むくみ・肝性脳症・全身の倦怠感・疲れやすさなどの症状が現れます。
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お酒はどれくらいなら飲んで良い?
1日の適正な飲酒量は、純アルコールで20g程度といわれています。
※ただし、女性や遺伝的にアルコール分解酵素が欠損している方は、これ以下でもアルコール性肝障害を発症することがあります.
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