「危険薬曝露 」

2021.07.21 (金)

🔷コロワク接種者の近くにいて起こるという症状に似ている「危険薬曝露 」  米国CDC サイトより
Hazardous Drugs( 危険薬 )
( 癌治療 に使用される薬物、一部の 抗ウイルス薬、ホルモン剤、生体工学的薬物 など )
これらの薬物が《使用される所で 働く医療従事者》は… これらの薬物に 曝露される可能性があります
🔹皮膚の発疹、
🔹生殖への悪影響 ( 不妊、自然流産、先天性奇形)
🔹白血病 や その他の がんなどの
急性および 慢性の 健康への影響 を
引き起こす 可能性があることが 示されています。
【 聖路加国際病院 薬剤部 チーフ 石丸 博雅 】
米国国立労働衛生研究所 では
『 Hazardous Drugs(危険薬)』を
発がん性,催奇形性,生殖毒性,
低用量での 臓器毒性,遺伝毒性、及び
これらに 類似する 構造 と 毒性プロファイル を
有する 新薬 と 定義している
《 Hazardous Drugs(危険薬) 》への 曝露 は、
Hazardous Drugs の 搬送、調製、投与、
汚染された 廃棄物 や
投与を受けた患者の 排泄物 の 取り扱い
などの、一連の行為を通じて 起きる可能性がある。  
医師、看護師、薬剤師、搬送業者、
清掃業者、廃棄物処理業者、リネン業者、
患者のケア をする人 などには、
Hazardous Drugs (危険薬)への 曝露リスクがあり…
…多くの 健康被害が 報告されている。
Fransmanらは、シクロホスファミド に
曝露された 看護師は、
曝露していない 看護師よりも
妊娠までの 期間が長く
早産および 低出生体重が わずかであるが
有意に 増加することを 報告している
また、Lawsonらは、
妊娠初期(第1期)に毎日1時間以上
抗がん剤に 曝露された 看護師 では、
《 自然流産が 2倍に 増加 》し、
有意差を示したことを報告している
McDarmidらは、化学療法を受けた患者の2次性発がんで見られる
5番、7番 染色体 の 異常が、
抗がん剤を取り扱う 医療従事者にもみられ
アルキル化剤の取り扱いだけでみると
《 5番、7番 染色体 の 異常は、
取り扱わない 医療従事者と比べて
2倍 から 4倍 であった 》ことを報告している
Hazardous Drugs(危険薬)の主な曝露経路として
《 皮膚吸収,吸入,経口摂取 》
などが 考えられる。
《 吸入 による 曝露 は、
皮膚と 同様に 重要な 曝露経路 である。》
《 気化 》あるいは
《 エアロゾル化 》(飛沫、微粒子など)した
Hazardous Drugs(危険薬)を 吸い込む
ことにより 起こる。
まとめ
曝露は、皮膚吸収,吸入,経口摂取により
起こると考えられている。
環境汚染(※病院内汚染) に関する報告も多く発表されており、
汚染された環境からの 皮膚吸収が 曝露の一番の要因とされている。
健康被害については、本文中に紹介した以外にも、
多くの事例が 報告されている。
(抜粋終了)
、「Table. Adverse Outcomes in Hazardous Drug- Exposed Versus on-Exposed Workers REPRODUCTIVE REPORTED OUTCOME FREQUENCY OF OCCURRENCE Infertility Spontaneous abortion/ miscarriage Premature labor Preterm birth Learning disabilities in offspring OR= 1.42 -1.5 2-3.5 times increased risk OR= OR=2.98 2.98 OR=5.56 5.56 OR=2.56 2.56」というテキストの画像のようです